NISAのメリット・デメリット

NISA メリットデメリット 生活
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NISAの「5年間非課税」という面に魅力を感じるNISAですが、デメリットもしっかりあります。始める前にきっちり理解しておきましょう。

NISAを考える

この度の金融庁の報告書(夫65歳以上、妻60歳以上の無職の世帯の場合、夫婦二人で95歳まで生きた場合の年金2,000万円足りないというあの報告書)があって・・・。

いや、それ以前からも少子高齢化でいつかこういうことになるのはうすうすわかっていたけれど、それでも国が対策してくれるんじゃないかな~なんてほんのり期待していたこともあったけれど・・・。

こんなはっきりとした報告をしてくれたからには、自分でもなんとかしなくちゃいけません。世間ではNISAの活用も資産を増やす手段としてうたわれています。わたしもずいぶん前に口座を作りました。でも、あまりきちんとわかっていませんし、運用できていません。

そもそもNISAってどういうものか、非課税のメリットはよく聞くけど、知っておくべきデメリットはないのか。などなど、改めてNISAについて調べてみたのです。

NISAって何さ

いまさらですが、おさらいです。

NISA=少額投資非課税制度。毎年(1月1日~12月31日)、120万円までNISA口座で購入した株や投資信託の売却益や配当金について、非課税になるというもの。NISA口座以外の通常の取引の場合、この売却益や配当金に約20%の税金がかかりますが、これがNISA口座の取引ではかからなくなります。

NISAのメリット

上記のとおり、5年間の運用益が非課税です。有名ですね。

また、各証券会社や銀行によっては、買ったり売ったりするときの手数料が無料になるところがあります。また、口座開設のキャンペーンでキャッシュバックなどもやっているところがあります。

NISAの非課税というメリットを活かすためには、5年以内に売却益を出さなくてはなりません。でも、株価が上がらなければ利益はでません。利益が出なければNISAの最大のメリットが活かせません。当たり前ですが。  ※株式等の購入時期によっては5年に満たない場合があります。 NISAの1年は1月1日~12月31日ときっちり決まっているからです。

ただ、この5年という期間については延長できる制度があります。非課税期間が終了する分、つまり5年前に買った分は、翌年の非課税投資枠に移す(ロールオ-バーといいます)ことができ、さらに5年間延長できるのです。しかもこれには限度額がないので、 120万円いっぱいまで購入した年の株価が140万円まで上昇していたら、140万円まるごとごっそり繰り越せるのです。お得な香りがします。

※ロールオーバーはするかしないかの選択肢しかなく、半分だけするなどということはできません。また、この手続きは年内に終わっておく必要があり、金融機関によっては早めに期限設定があるので注意が必要です。

つまり最長10年間運用できることになり、その間にさらに上昇したら、その利益分も非課税になります。

こういうNISAのメリットの部分は、わかりやすく耳にも入りやすいのですが、デメリットもあります。

NISAのデメリット

損益通算ができない

NISA口座とほかの口座では損益通算できません。また、損失を翌年に繰り越すこともできません。利益が出たら非課税にしてもらえる代わりに、損をしてももはやそこには税制のやさしい女神は微笑んでくれないんです(T_T)。※損益通算とは、利益と損失を相殺して課税してくれる制度です。

ロールオーバーするとき

本来120万円まで株を購入できるところ、ロールオーバーした年は、その金額分新たに購入できません。先の例で140万円をロールオーバーすると、その年はもう買えません。

ロールオーバーしないとき(NISA以外の口座に移したとき)

5年後にロールオーバーの手続きをしないと自動的に特定口座や一般口座に移管されてしまいます。

「移管されてしまう」だけならいいのですが、移管のときの時価で株式等を買ったことになります。これが一部クセモノです。

120万円で買った株が140万円になったときに5年の期間が満了し、ロールオーバーをせずに課税口座へ移管されたとして(140万円で株を買ったことになります)、その後にさらに株価が上昇すれば、その売却時の株価と140万円の差額にだけ課税されることになりますが、逆に、120万円で買った株が100万円に下がったときに移管された場合(100万円で株を買ったことになります)、その後に110万円まで戻ったときに売却したら、戻った10万円に課税されます。

最初に買った120万円より損をしているのに!! です(ただしこの場合は課税口座で生じた損失なので、他の課税口座の分と損益通算されます。つまり、NISA口座では微笑んでくれなかった女神がここでは微笑んでくれて、税金面で損した分を考慮してくれます)。

少しでも利益が出て、老後資金に役立ってくれればいいですが、微々たるところで一喜一憂する小市民のわたしには、このデメリットは恐ろしい・・・。とはいえ、何もしなければ何もはじまりません。老後資金の足しにもなりません。何もしなければ利益が出て課税されますが、このデメリットの恐怖を乗り越えれば、非課税制度が待っています。

その他の注意点

NISA口座は一人一口座しか開設できません。 ただし開設する金融機関は1年単位で変更が可能です=1年間変更できません。また、金融機関によって取り扱い商品や売買手数料の有無も違うので、選ぶときは慎重にいきましょう。

また、NISA口座開設前にすでに保有していた商品は、NISA口座に移すことができません。新規で購入する分が非課税の対象になります。

NISAの対象となる金融商品は、株式投資信託、国内外の株、国内外のETF(特定の指数に連動する運用成果をめざす投資信託)、ETN(上場投資証券)、国内外のREIT(不動産投資信託)、新株予約権付社債(ワラント債)です。

それから、NISA口座と違ってつみたてNISA口座がありますが、これらはどちらかしか持つことが出来ないので、二者択一です。

最後に・・・NISA それって

NISAは2023年までの期間限定口座です。※2023年中に買った分は2027年まで運用できます。

口座開設には手間と時間がかかります。利益が出なければただの面倒なだけの口座。でも、利益が出たらとてもお得な口座。

口座を開いても、どうやって運用するかを決めなければいけません。難しいです。しかし、運用方法を決めるということは、いまの日本の経済状況がよく身に染みてわかる「学び」につながります。

わたしは、せっかくもったNISA口座なのに、貧民ゆえにちまちま毎月お小遣い程度の積立投資信託しかできておらず、上手に活用できていません。

のちにつみたてNISAなるものがあることを知ったので、そのうちつみたてNISAに切り替えようと思っています。

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