初めて手にするバイオリン

初めてのバイオリン バイオリン
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これからバイオリンをはじめようと思っている大人の方へ、スタートの仕方、バイオリンの手に入れ方、費用、お手入れなどなど、わたしの体験が一助となればと思います。

独学か教えてもらうか

小さいころにピアノをかじったこともあって、音符は読めました。ですが、長調や短調の知識はまるでありませんでした。明るい感じが長調、暗い感じが短調・・・くらいなものです。今も。

バイオリンの教則本を使えばある程度はいけるかもしれない、とは思いました。一方で、音符がわかるのと楽譜がわかるのとはぜんぜん違うし、見よう見まねでバイオリンを構えてみても、いい音は出せないんだろうなとも思いました。

それに、教則本で不明な点が出てきたときに聞く相手がいないのはつまらないものです。きっとバイオリンを買っても、そのうち部屋の片隅に置き去りにするんだろうな~と、未来の姿を容易に想像できました。

そんなわけで、独学なんて絶対に続かないと思ったので、教室に通うことにしました。文字を読んでもわかりづらいこういう感覚的なことは、教えてもらった方がいいと思った次第です。

で、あとからつくづく思うのですが、習いに行くことにして本当によかったです。構え方や音の出方、弓の持ち方から弦の押さえ方、弾く前後のやるべきこと、などなど根気よく教則本やDVDなど使ってでも独学でできるのかもしれませんが、わたしには無理だったと思います。

教室について

みっちり教われそうな個人教室か、駅近のほにゃらら音楽教室か迷いました。個人教室でそこそこ細かく指導してもらいたいとは思うものの、なんとなく最初からがっつりいくのは気が引ける。かといって、ほにゃらら教室は子供が多そうで、グループレッスンで一緒になってしまったら恥ずかしいやら申し訳ないやらで、大人だけのグループをリクエストできるのやらどうやら。

と、ネットで検索していたらほにゃらら音楽教室のサイト内に「大人のための教室」というキャッチフレーズが目に飛び込んできました。これは・・・!

で、ほにゃらら音楽教室に体験入学しました。ワクワクしながら行きました。もう、行く前から入ることを決めていたと思います。ただし、お月謝との葛藤はありました。

体験入学の当日、瞬く間に時間は過ぎていきました。この日はマンツーマンではなく、もう一人の体験者と二人で受けました。

体験後には二人とも教室の申し込みをしました。月謝はグループレッスン1時間を月3回通って12,000円ほどです。

で、バイオリンの購入をどうするかということになって。この先も借りることはできるけど、家に持ち帰ることはできないので、練習ができません。そりゃそうですよね。で、家でエアバイオリン練習をして教室で本物で弾くなんていう想像もしましたけど、現実的じゃないです。

そこで紹介されたのが、もろもろセットになって12万円というものでした。

バイオリンや弓、弦の選び方とメンテ

バイオリンの値段はピンキリ

※初心者目線で述べます。

言わずもがな、ですが、バイオリンのお値段はピンからキリまであります。たまに、初級とか初めての方でも60万円くらいのを・・・なんて書いてあるのをみかけますが、わたしにはハードルが高いので、教室で紹介されたバイオリン、弓、弦4本、肩当て、バイオリンケース、松脂、ケア用のクロスがセットになって12万円というのを買いました。

音質を気にするか値段を気にするかですよね。

聞く人が聞いたらそりゃ60万円のものが欲しい!と思うのでしょうけれど、わたしは子供のころから習い事を続けられた試しがないので、教室のセットで12万円というのがありがたく、これで夢のバイオリンを持てる!といのがうれしかったです。

わたしの知人は、工房で買ったと言ってました。カッコいいですね。お値段はよー聞きませんでした。いつか聞いたら書きます。

練習しているうちに欲が出て、きっともう少し高価なものが欲しくなりますよ、なんて言われました。が、習い始めて3年過ぎるまでは一度も思わなかったです。

その理由は、たぶん、そのバイオリンを弾ききれてなかったから。そして、派遣社員でお金がなかったから。いま使っているバイオリンをもう少しいい音で弾きこなせるようになったら、少しアップグレードするかもしれません。あ、あくまでも続けられていたら・・・ですが。一回オーケストラに出してもらうからってちょっと調子に乗ってしまいました。

弦はとりあえずナイロン、多め

他に必要な費用は、なんといっても弦を買うお金です。ある日突然切れるので、予備が必要です。教室で買うと高いですが、たまに割引セールもしていました。もちろんネットでも買えます。

弦の選び方はわたしには語れませんが、初心者にはナイロン弦がいいと聞きます。こちらの値段もピンキリです。

ネットでセットになっているものをよく買います。E線は切れやすいので、予備で多めに買います。弦は切れてから買っていては遅いので、何かのついでにちょいちょい注文しています。

弓について

ちなみに、セットで買ったわたしには関係ないですが、バイオリン本体の価格に合わせて弓・弦を選ぶのがいいようです。よく耳にするのは、バイオリンの価格を超えてはいけないというものです。人間と同じで相性があるんですね。買い直すことがあったら参考にしたいと思います。

また、バイオリンは一つだけれど弓は二本持つというのは、これまたよく聞く話です。予備です。万が一に備えるわけですね。バイオリンの予備はなかなか持てませんが弓ならなんとかなるかもしれません。それに、突然折れたら何もできなくなる。指でバイオリンは弾けませんもんね。全部Pizzでなら別ですが。

メンテナンスについて

オーケストラの練習に行くことになって初めてメンテナンスをしてもらいました。昔習っていたほにゃらら音楽教室に電話をかけ、おススメの工房を教えてもらいました。

その工房のお兄さんによりますと、年に一度はメンテナンスした方がいいそうです。特にオーケストラの練習で酷使したときは。

なんせ7年ぶりに手に取ったバイオリンです。どこをさわる必要があるか見てもらい、予算に合わせて優先順位を決めて弓の毛替えと欠けの修理、駒とペグの調整をしてもらいました。

弓の毛替えをしてもらうと、松脂を一生懸命塗らないとまるで音が出ません。しかも、わたしの松脂は少なくとも7年は放ったらかしにしていたせいか、どんなに塗っても音が出てくれませんでした。

教室の先生に相談してみたら先生の松脂で塗ってくれたのですが、あら不思議。一瞬でえー音鳴ってくれました。スゴイ、パチパチパチパチ。

教室休会

病気が悪化して、一時休会しなければならない時期がありました。頭の血管をつないでもらいました。2回目。

で、1週間くらいで退院して教室に復活したのが2か月後です。練習も体力が要るのですぐには復帰できませんでした。

休会制度があってよかったです。そのほにゃらら音楽教室では休会してから3か月以内に再開すれば入会金が要らないという制度でした。通う曜日や時間も変更なく、休会前と同じでした。教室に通うことにした場合は、休会制度があるかどうかあらかじめ確認した方がいいですね。

教室卒業

そんなこんなでなんとか3年が過ぎ、教室のテキスト3冊をすべて終えました。

でも、実のところ、3年間受け持ってくれた先生がおしゃべり好きな人で、おまけに、わたしもそこでは水が合っていたのかよくしゃべっていたので、レッスン自体はあまり濃厚ではありませんでした(いまから思うと、正直・・・)。

それと、その先生についてすぐに、「あまり年齢が進むと、指や骨格が固くなるので人によっては教えにくい」と言われてしまい、なんとなく弾くことに対してのモチベーションが下がっていたのだと思います。他の生徒さんよりも下手だったし。

話ができて、先生の昔の留学時代やオーケストラ所属時代などの体験談を聞いて、たまにいい音を聞かせてもらって、「いい時間」を過ごせたことに満足していたのかもしれません。

でも、好きな曲を弾けるようになったこと、音を出すことの意味、何より楽しく学べたことがとてもよかったと思います。

そんな状態で卒業し、7年のブランクを経て、現在に至っております。

その後、7年のブランク

3年でこのほにゃらら教室のテキストは一旦終了です。ほかの生徒さんのなかには、残って上級クラスで習い続ける人もいました。

わたしはというと、辞めました。車を買い替えたんです。収入を考えるとどうしても車のローンと月謝のどちらもという選択はできませんでした。

それからあっという間に7年という年月が過ぎてしまいました。

転職もして、派遣から正社員になったとき、職場で出会った人がオーケストラに所属しているというのを聞き、「わたしもバイオリン持ってます」と言ったら、楽団に誘ってくれまして。で、再び教室に通いだして、いまはオーケストラの曲を猛練習中です。

7年の月日は長く、忘れていることもたくさんありました。でも、継続は力なり。お前が言うなよと聞こえてきそうですが、この半年ほどで始めた頃の3年分の成長ぶりを越えたと思います。目的がはっきりしているというのも大きな理由でしょうね。

最後に

バイオリンを始めたきっかけは、病気になったことでした。ずっと前からあこがれはあったのですが、この人生ではもういいやとあきらめていました。生まれ変われる保証なんてどこにもないのに、次の人生でできればいいやと思っていたのです。

でも、病気になって、手術してとりあえずは大事にならず、体も動くし・・・となって、だったらやってみよう、と思ったのです。お金なくても、「それがなんや」と思いました。いまでもやってみてよかったと思っています。

いまは、教室に行って、オケの練習にいって、課題が見つかるたびにクリアするための練習がしたくてたまりません。もちろん指先も痛いし、練習はつらいですが、クリアできたときの達成感が心地よいし、下手な弾き手の安いバイオリンでもたまにいい音を出してくれるので、楽しんでいます。

もしまた病気が悪化したら、そのときは弾けなくなるかもしれませんが、だからこそ今を楽しみたいと思います。

人生の夢というもんは、いくつになっても叶うものじゃなく、叶えるものなんだ。な〜んちゃって。

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