さて、開業しようとすると、会社の名前を決めなくてはなりません。
どんな名前にするか。
インスピレーションで浮かんだ名前や好きな言葉を使うのも一つですが、「運」を味方につけるべく、画数で考えるのも一つです。
無料の社名判断ができるサイトがたくさんあります。
わたしも、事務所を立ち上げるとき、「運」を味方にすべくいろんなサイトにお世話になりました。
サイトにもよりますが、漢字・ひらがな・カタカナ・ローマ字、とだいたい会社名などに使われそうな文字は画数判断ができます。
候補の事務所名を占っては、結果に一喜一憂して楽しんでいました。
ところが、いろいろ調べていくうちに、終わらないループが始まりまして…。
この記事は、ちょっとだけ運にあやかりたくて事務所名の画数を考えるうちに、姓名と四柱推命の命式にまで掘り進んで運命に抗ってみた末路を書いたものです。
社名を考えるときの参考にしてみてください。
事務所名の画数だけがよくても・・・
事務所名の画数がよくても「運のいい起業」には足りないことがわかってきました。一般的に良い画数でも、創業者との関係でみると良くない場合があるとのこと。
たとえば、「創業者の名前の画数が凶だと、いくら社名の画数が良くてもだめ」って書いてるサイトがいくつかありまして。
さらには、創業者の生年月日も無視できないと書いているところもありまして。
占いを信じない人にはまったく関係のない話ですが、名字も生年月日も自分では選べません。まるで運命を感じます。
名前も自分以外の人から付けられる自分で決められないものであり、これもまた運命、いや、宿命のようなものです。
血液型も星座もあらかじめもって生まれたものです。
だとすると、たとえ事務所の名前だけが良くても、自分が創業者として関わる以上、何かしら自分のもっている運が作用するのではないか。
と納得し、姓名と生年月日から事務所名を考えてみることにしました。
創業者の名前の画数と社名の画数の関係
まずは創業者の名前の画数と社名の画数との関係についてですが、社名判断のサイトによっては「創業者の姓名の三才の配置が悪いと社名が良くても成功しにくい」とあります。
それなりにやっていければいいと思っていても、「成功しにくい」と言われたら気になるものです。
三才。
みっちゅ(年齢)のことではありません。
姓名判断で初めて聞く単語です。調べてみました。
三才の配置とは、姓名判断でいうところの「天格、人格、地格」の五行の並びのことだそうです。
※氏名が名字二文字、名前二文字であることを前提に書きます。
天格とは名字の部分の画数の合計です。
人格とは名字の下の漢字と名前の上の漢字の画数の合計です。
地格とは名前の部分の画数の合計です。
これら画数の合計の下一桁を五行に置き換えて、それぞれの関係がどうなっているかを見るのが、三才配置です。
五行というのは、木・火・土・金・水の元素のことで、それぞれ以下のように数字から置き換えることができます。
下一桁が
1,2なら五行は木
3,4なら五行は火
5,6なら五行は土
7,8なら五行は金
9,10なら五行は水
この木・火・土・金・水は、左から順に一つ右隣のものを成す関係、つまり「相生」の関係にあります。
木は燃えて火を成す、火はものが燃えたあとに土に成る・・・という具合に。このあたりはwikipadiaで読んでみてください。※さらにいうと、1は陽、2は陰というように陰陽に分かれます。
で、姓名の天格と人格、地格の下一桁から出した五行が、木・火・土・金・水の中の隣同士ならめでたいお名前になるのですが、一つ飛ばしになると、良くない関係になります。「相剋」といい、wikipediaの説明によると「相手を打ち滅ぼして行く」関係になります。ゾワッとします。
わたしの名前の天格、人格、地格の3つの五行 は見事に「相剋」で、お互いいじめ合う関係になります。ゾワッてます。
まさに、「社名が良くても成功しにくい」にあたります。
これを回避するために、『改名』を考えました。
ちなみに、ほとんどの親御さんは子供が生まれるとき、その子の名前を真剣に考えるのではないでしょうか。
いい画数の名前にしよう、明るい子に育ってほしいからそのイメージを持つ名前にしよう、とかいうふうに。
わたしの名前のつけ方はずいぶん雑だったようで、 出生届は生まれてから14日以内に役所に届け出なければいけませんが、うちの両親はうっかり屋さんで、気付けばその14日ぎりぎりになっていたそうです。
母から「届けてきて!!」とまくし立てられ、何も考えていなかった父は、「どんな名前にしよう」と困ったすえに、テレビをつけてそこに出ていた女優さんの名前に決めたそうです。
その名前の画数が「凶」です。
もっと真剣に名前を考えてもらいたかったところですが、こればかりは仕方ない。
すでに何十年も連れ添った名前です。
しかも、そんな親を選んで生まれてきたのもわたしですから、ここまで大きくしてもらった以上、何もいいません・・・。
が、もう立派な大人ですから、名前を変えるかどうかも自分で決めればいいことです。そう思って、名前探しの旅に出ました(ネット界で)。
無料のサイトでよい結果が出るまで候補の名前を入れまくったのです。なんというタイムロス・・・。といっても勉強になったし最後には納得できたので、無駄ではなかったのですが。
この姓名判断ですが、画数の数え方や考え方に流派があります。自分が当たっていると思う流派に決めて参考にすればいいと思います。
また、どこまで深堀するかによりもっと奥深く学ぶこともできると思いますが、単なる統計と受け取って参考程度に留めておくことも一つです。
とはいえ、統計というものは計り知れない過去からの莫大なデータの積み重ねですから、そこから何かを学べることは確かです。
たかが占い、されど占い です。
そこで出会ったのが次の難関。生年月日との関係です。
生年月日と姓名の関係
わたしが出会って「まさにそうだ!」と思ったのは四柱推命です。命式という、自分の生年月日で自分だけの人生の青写真が出せるのです。
この命式を出すのにも無料のサイトがたっくさんあります。
ただ、こちらも流派があるので、解説を読んで当たっていそうな流派を参考にすればいいと思います。
なかには生まれた時間、地域がわかればそれも合わせて命式に反映させる流派もあります。
さて、わたしの命式は「火」が足りません。そう、ここでも五行です。
余談ですが、偶然にも姓名判断ではわたしの天格の五行は木なので、この火を人格に持つ名前を付ければ、姓名判断もおめでたい三才配置に近づきまあまあそこそこの結果だったかもしれません。※木の右隣りは火なので、「相生」になり相性がいいのです。
試しに、人格が火になるような画数の字を入れて姓名判断をしてみると、三才が「吉」になりました。※すべてのサイトで三才配置が表示されるわけではありません。
四柱推命に話を戻します。生まれた年、月、日、時ごとに、10個の干と12個の支からあてはまるものにそれぞれ置き換えます。
「四柱推命 命式」と検索すると、多くのサイトが出てきます。そこで自分の命式を確認してみてください。
この干と支があらわす五行でみると、火が足りないとか、木が多いとかがわかります。また、この五行にも陽と陰があります。
日干から自分の個性や特徴、吉凶を判断するとのことで、これも奥深い学問ではあります。※全体のバランスをみての判断であり、ここだけをみてこうというものではないようです。
五行が関わることからも想像がつくように、この四柱推命でも「成されて」いたり「剋されて」いたりします。
これらはもともとは中国生まれの考え方ですが、日本で独自に成長を遂げたそうです。しかしいずれにしてもその考え方の基礎には、陰陽五行があります。
そういえば風水でも陰陽五行がありますね。
四柱推命は奥深く、文字にして語るには中途半端な知識では足りません。なので、気になる方はご自分でひも解いてみてください。
で、結局どんな事務所名にしようか、となったとき、自分には火が足りないので下一桁が3とか4の画数になる名前がいいと思ったんです。
だがしかし、だがしかしです。
わたしの人格は、改名をしなければ金です。
金は、火に熔かされてしまうのです。
天格が木であることを思うと、金が多少熔けてくれればいい、ならば火を使えばいいと思考が傾きそうになりましたが、ここは思いとどまりました。
※天格が木、人格が金であれば、金が斧になって木を切り倒すという発想で、金は木を剋するという考え方につながります。事務所名に火を使うことで、この金が熔けて木を剋する力が弱まれば・・・と単純に思ったんですが、人格を弱める発想が、わたしの場合に果たしてに正しいのかと思ったら、すぐには決められない。一人では決められない・・・。
となれば、火が足りないという面を無視して、事務所名には別の画数を持ってくるか、あるいは本当に改名して人格を金以外のものにするか。
でも改名となると大袈裟な気もするし、戸籍まで変えるには家庭裁判所に申し立てなければならない。
ならばプチ改名でもいいかとも思ってみたり。
それに、親が存命中です。名前の由来がアレでも、やっぱりどこか気が引ける。
それで、ちょっと振り返って考えてみたのです。いままでの人生、それほど悪かったか?と。
えぇ、考えようによっては悪かったんです。パッとしないどころではない、本当に不運だなぁと思うことはたくさんありました。でもね、多少人に迷惑もかけてきたし、自転車盗まれたり置き引きにあったり車で追突されたりとかありましたけど、忘れられないほど最悪な出来事に出会ったことはないんです。
また、実は金は木を切って道具を作るという解釈もでき、それほど悪くないんだよ~と慰めてくれるサイトもありました。「病は気から」ならぬ「五行も気から」ですかね。
結局こうなりました
慌てて改名を考える必要もないではないかという答えに行き着いたんです。な~んだ、そうかってオチです。いや、オチてませんね。
いままで頑張ってきた分が報われるような人生ではなかったけれど、報われてこなかったからこそ何かしら努力も続けてこられたし、おかげさまで今もまぁまぁ元気だし。
というわけで、事務所名は、結局、最初に浮かんだ名前でいくことにしました。
結論
悩んだあげく結局、一番最初に浮かんだ名前です。
でも、調べたことは無駄ではなく、勉強になったし、いろんなことを納得したうえで名前を決めることができました。
何より楽しかったです。
どんなことも気にしてしまえばきりがない。それより、これらを踏まえて納得したことに意義があると思いました。
どうでしょうか。
人間、少しでも人生をよくしていくために悩みどころはたくさんありますが、今回は前向き思考で結論にたどり着きました。
条件を満たす名前候補が浮かんでこなくて断念したという説もありますが、まぁまぁまぁ、本人がいいというのだからこれはこれでいいんじゃないですかね。